いつまでも自分の足で歩くために いつまでも自分の足で歩くために

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは、骨の量(骨密度)が減少し、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。自覚症状がないまま進行することが多く、ある日突然、転倒などがきっかけで骨折して初めて気づくケースも少なくありません。特に背骨や足の付け根(大腿骨)、手首などは骨折しやすく、そのまま放置してしまうと、将来的に寝たきりなどの「要介護状態」につながるリスクもあります。
だからこそ、定期的な検査による早期発見、早期治療によって骨折を防ぎ、健康で自立した生活を長く続けることが極めて重要です。
当院では、検査機器を用いた正確な診断のもと、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせた治療方針をご提案いたします。
骨粗鬆症の検査
骨粗鬆症かどうかを正確に判断するためには、いくつかの検査を組み合わせて、骨の状態や骨折のリスクを総合的に評価することが大切です。当院では、以下の検査を行っています。
- 医療面接:症状や生活習慣、既往歴、ご家族の骨折歴などを詳しく伺います
- 身体診察:姿勢・骨の変形などを確認します
- 画像診断(骨密度測定・X線検査):骨密度測定器やレントゲンで骨の量や状態を調べます
- 血液(尿)検査:骨代謝マーカーを測定し、骨の新陳代謝の状態を把握します
- FRAX(骨折リスク評価ツール):年齢や骨密度などをもとに、今後10年間の骨折リスクを算定します
これらの検査結果を組み合わせることで、一人ひとりに合った治療方針をより正確にご提案できます。
骨密度検査 実績
| 年度 | 検査件数 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2023 | 2,728 | |
| 2024 | 2,896 | +6.16% |
| 2025 | 3,391 | +17.09% |
骨粗鬆症の治療
骨粗鬆症の治療は、もろくなった骨を強くし、将来の骨折を防ぐことが目的です。当院では「薬物療法」「運動療法」「食事療法」の3つを柱とし、患者さんと相談しながら無理のないペースで進めてまいります。
- 薬物療法:骨の吸収を抑える薬や、骨の形成を促す薬など、状況に合わせて選択します
「飲み薬」だけでなく、より高い効果や継続しやすさを重視した「注射薬」もあります - 運動療法:筋力やバランス能力を維持し、骨折・転倒のリスクを減らします
- 食事療法:カルシウム・ビタミンD・たんぱく質をしっかり摂取できるよう、管理栄養士が指導します
治療は短期間で終わるものではなく、長期的に継続することが大切です。定期的な通院で骨密度の変化を確認しながら、無理なく続けられる方法を一緒に考えていきましょう。
当院で対応している注射薬
| 薬品名 | 分類 | 投与方法・頻度 |
|---|---|---|
| プラリア | 骨吸収抑制薬 | 6ヵ月に1回・院内注射 |
| イベニティ | 骨形成促進+骨吸収抑制薬 | 月1回・12ヵ月間・院内注射 |
| オスタバロ | 骨形成促進薬(副甲状腺ホルモン関連) | 1日1回・自己注射(最長18ヵ月) |
| テリボン | 骨形成促進薬(副甲状腺ホルモン) | 週1回 院内注射または週2回 自己注射(最長24ヵ月) |
| ボンビバ | 骨吸収抑制薬(ビスホスホネート系) | 月1回・院内注射 |
骨粗鬆症の予防
骨粗鬆症は、日々の生活習慣によって予防・改善が期待できます。
- 適度な運動(ウォーキングなど)を習慣にする
- 日光を浴びてビタミンDの生成を促す
- カルシウムやたんぱく質を含むバランスの良い食事を心がける
- 家の中の段差や滑りやすい場所をなくし、転倒を予防する
- 定期的に骨密度検査を受け、自分の骨の状態を知る
予防を始めるのに「早すぎる」「遅すぎる」ということはありません。気になったときがはじめどきです。
当院のOLS委員会・骨粗鬆症リエゾンサービス
当院では、脆弱性骨折やADL障害、寝たきりの原因となる骨粗鬆症の一次骨折ならびに二次骨折予防を目的として、2017年より「骨粗鬆症リエゾンサービス」を開始。骨粗鬆症学会認定医や骨粗鬆症マネージャーを中心に、看護師、薬剤師、セラピスト、管理栄養士などの多職種スタッフがそれぞれの専門性を発揮し、診療から広報・啓蒙・研究活動にいたるまで一丸となって取り組んでおります。さらなる体制強化に伴い、2025年5月より組織名を「OLS委員会・骨粗鬆症リエゾンサービス」へと改称いたしました。
- 医師:診断・治療方針の決定、薬の処方
- 看護師:服薬指導、生活面でのアドバイス
- 薬剤師:お薬の説明、飲み忘れ防止のサポート
- 理学療法士:運動指導、転倒予防のためのリハビリ
- 管理栄養士:栄養指導や食事のアドバイス
受賞歴
2019年 Capture the Fracture 銅メダル受賞
二次骨折予防に対する取組みが評価され、International Osteoporosis Foundation から北陸初の銅メダルを受賞
骨粗鬆症外来のご案内
骨粗鬆症は早期に発見し、適切な治療を継続することで、骨折のリスクを大きく減らすことができます。気になる症状がある方、健診で指摘を受けた方は、お気軽にご相談ください。
診療日
毎月第1・第3木曜日
お問い合わせ先
076-422-2211
※できる限り他院からの紹介状をお持ちの方はご持参ください