新年のごあいさつ

新年あけましておめでとうございます。

ご関係の皆さまには、昨年中も大変お世話になりました。皆さまに「元気」をお届けできるように、役職員一同心を揃えて職務に従事してまいります。本年もご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

年頭に際し、当会広報誌『ようそろ』新年号より、西能理事長の巻頭言を以下に掲載し、皆さまへのご挨拶に代えさせていただきます。


保険診療と自由診療

謹賀新年 あけましておめでとうございます。

新しい一年のご健勝とご多幸を心より祈念いたします。

本号で特集する自由診療は、保険証を提示して受ける保険診療の対になる診療と定義されます。日本では国民健康保険法の制定を受け、1961年、すべての国民が全国どこでも等しく質の高い医療を受けられる「国民皆保険」が実現され、戦後の高度経済成長を下支えする、世界に冠たる保健政策の金字塔と讃えられてきました。

21世紀に入ると、高齢化と人口減少を見据えて社会保障政策が大きく転換します。このままでは給付と負担の均衡が崩れ、保険が維持できなくなるとの危機感から、医療法や報酬体系が矢継ぎ早に改定され、保険給付の効率化と医療費の圧縮が至上命題となりました。

他方で、健康は万民の願いであり、医療の技術革新は休むことなく進みます。小児の難病治療薬ゾルゲンスマは1億7千万円という超高額の薬価で話題を呼びました。長らく待望されてきた認知症治療薬レカネマブは年間1500億円の市場規模と予測されています。医療の進歩に対する期待と膨張する財源への不安とがないまぜとなって国民皆保険の先行きを揺るがしています。

こうした中、医療現場では保険適応外のサービス提供に活路を見出そうとする動きがにわかに目立ち始めています。ヒトやモノのコストが増大し保険診療の収益性が著しく低下していることも一因でしょうが、加速する医学の進歩に対して、保険の給付が追い付かない現実があるのも否めません。すなわち新しい医療の可能性や選択肢を提供しようとするには、保険のお墨付きをただ待つのではなく、医療機関自らがその効果や安全性を見極めて積極的に新領域に挑戦していかねばなりません。

五省会では、2018年度の経営方針で保険外事業の強化を初めて掲げ、保険診療を補完する自由診療として、PRP療法(再生医療)と体外衝撃波治療を開始しました。さらに予防サービスとして脳ドックやロコモ健診、関連事業としてパーソナルな健康増進プログラムを提供するフィットネス「リライト」の運営にも取り組んでいます。

皆様にご信頼いただける仕事に努めて参りますので、本年も五省会へのご支援を宜しくお願い申し上げます。

令和6年 元旦

医療法人財団五省会
理事長 西能 淳

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