新年のごあいさつ
令和雑感
謹賀新年 あけましておめでとうございます。令和最初のお正月、皆様いかがお過ごしでしょう。
先頃ミャンマーへ出張した際、Grabというタクシー配車アプリに驚かされた。スマホの地図上で目的地を通知すると、料金が瞬時に表示され、GPSを基に現在地に最寄りの車が迎えにくる。無論支払いはキャッシュレス。拙い英語で目的地を伝えることもなければ、料金交渉の必要もない。実に便利だ。だが、この国は未だアジア圏最低の経済水準にあり、車両は古びた日本車ばかりである。
モンゴルはその広大な国土に関わらず、交通網が極めて脆弱だ。一面の大平原をただ一本の国道に乗って長時間移動するのだが、舗装がひどくてお尻が痛くなる上、トイレは路肩でどうぞという無邪気さ。周囲には山と草原が広がるばかりということで、はばかることなく用を足していると…その場にもスマホの電波はしっかり届いている!
交通や金融システムの整備より先にモバイル通信網の構築が進んだ東南アジアやアフリカでは、一足飛びにモバイルを前提とした社会インフラが形成されている。とりわけ決済システムの進化は目覚ましく、これに今は金融がリンクしつつある。
「キャッシュレス元年」と謳われた令和元年、国内では新しいサービスが矢継ぎ早にリリースされ、プレイヤー間の主導権争いが繰り広げられている。いささか防戦気味ではあるが、当法人においても、とうとうキャッシュレス決済の準備を開始した。
キレイに舗装された日本の道路は美しい、としみじみ思う。が、年の瀬の風物詩である道路工事の様相を眺めていると、我が国の方法論はこの先も大丈夫なのか、言い知れぬ不安に駆られつつ―
皆様、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
医療法人財団五省会
理事長 西能 淳